2008年5月30日金曜日

「バッテリー」(あさのあつこ著)



数年前に読んだ作品です。知らなかったのですが、NHKでドラマ化していますね。
この作品は単なる友情物語ではありません。著者のあさのあつこさんは、ここ数年子どもがからむ様々な殺人事件があるが、教育の専門家や心の専門家の人たちのコメントには疑問を感じるという。子どもを変えていくのではなく、親や先生、周りの人が変わっていくことも大切ではないのかと話していたのがとても印象的であった。確かに親や先生、専門家の枠組みに子どもを当てはめようとすることが多々あるように思う。
子どもと関わっていくことで大人も変化・成長していくというところが面白い。児童文学だけにどどまらない、大人も読めるよい本でした。全6巻あり読みごたえあり。

仏教用語 「瓦」(かわら)

日本家屋の屋根を美しく彩る瓦。これも仏教語と言うから驚きです。粘土を一定の形に固めて焼いたもので、いらかの波も演出し、日常生活に溢れ、至って馴染みあるものとなってます。
この「瓦」インドの言葉のカパーラ(迦波羅)に由来するものと言われ、もともとの意味は、皿、鉢、骸骨、等だそうです。「瓦」として日本に伝わって来たのは、凡そ千五百年前、六世紀末頃と言われてます。中国で生まれたその「瓦」は、お隣朝鮮半島の昔の国、百済に伝わりそれから日本に渡って来ています。これは、仏教伝来の時期、経路共に全く一緒なんですね。
ですから皆さん、これからいらかの波を見ましたら、大昔大海原の波を仏教と共に越えてやって来た事を想像して見て下さい。きっと、瓦がロマンチックなものにみえると思いますよ。
                                    (プロジェクト副委員長)

2008年5月29日木曜日

仏教用語 「しょっちゅう」

「あの人は、しょっちゅう仕事を怠ける」「しょっちゅう遅刻する」のように、皆さんしょっちゅう使ってる言葉だと思います。これも仏教語です。もともとの発音は「しょちゅうじゅう」。漢字で書きますと「初中終」です。この言葉を使ってる間に、後ろの「終(じゅう)」が無くなり、更に「しょちゅう」を強めた言い方「しょっちゅう」になったと言われてます。もともとの意味は、お釈迦様の説法が「初めも善く、中ほども善く、終わりも善く」と、いつも正しく解り易い説法だった事に由来してます。
お釈迦様の説法までは到底無理ですが、このブログでも「しょっちゅう」善い事を書いていけるよう頑張って行きたいと思います。
                                    (プロジェクト副委員長)

2008年5月27日火曜日

三浦雄一郎さんエベレスト登頂

冒険家の三浦雄一郎さんがエベレストに登頂したそうだ。驚くことは年齢が75歳。そして2回目の登頂。1回目は70歳の時。また不整脈という持病があって手術を一昨年と昨年に2回も行っているということ。
登頂前日には76歳のネパール人男性が登頂して、世界記録にはならなかったようである。
70歳パワー恐るべしです!

年をとると身体をいたわらなければと思いますが、ある程度の刺激や負荷はいくつになっても必要なのかもしれません。
三浦さんの目には頂上からの景色がどのように見えたのでしょうね。

2008年5月25日日曜日

カリー作り研究中

最近ひそかに計画していることがあります。
それはカレーづくり。いつも食べるカレーライスではなく、インドの人が食べるカレーです。東京にいる頃、インド料理のお店で食べたカレーが忘れられず、今でもとても食べたくなります。しかし、島ではインド料理のお店はなく・・・ 
だったら作ればよい!!!
今は何が必要なのかいろいろと研究中です。

インドの人は毎日カレーを食べるようです。飽きるのではと思いながらも調べてみると納得。

カレーという言葉は和製英語で、もともとは「カリー」。
カリーとは、様々な食材をスパイスを使用して煮込だ物の総称だそうです。
昔からインドの人たちは料理する際にとても多くのスパイスを使用。そのスパイスの組み合わせは食材でも違ってくるし、各家庭でも違うようです。

だから我々が毎日食べる「おかず」がカレーなのです。

2008年5月24日土曜日

仏像と水かき

水泳選手の手を見ると、誰でもではありませんが、指と指の間に水かきがあるそうです。ソウルオリンピック金メダリストの鈴木大地選手や、オーストラリアのイアンソープ選手にも水かきがあったことで知られています。水泳選手のように厳しいトレーニングを積むと自然とできてくるようです。

仏像にも水かきがあるのを知っていますか?
それを曼網相(まんもうそう)と言います。仏像は水泳をしませんが、その手で我々をくまなく救いとってくださる姿なのです。

仏像の耳を見てみると、とても大きいことがわかります。
それは、人の話に耳を澄まし、そしてどんなことにも耳を傾けて聴いてくれ、また我々の願いを聴いてくれる存在だからです。

口は小さいですが、舌は広くてとても長く、「三千大千世界を覆う」と言われています。その舌でどんなことでも飲み込んでくれるのです。

仏像をみる機会がありましたら、ちょっと注意してご覧になってみてはいかがでしょうか。

2008年5月23日金曜日

訪問者数100件以上

1日の訪問者数は15件前後でしたが、なんと今日の訪問者数は100件以上。いや100件異常。
早速解析すると、「ゆるキャラ吉田君」などの言葉で検索して訪問されている人がほとんどでした。
島根のスーパー親善大使「ゆるキャラ吉田君」効果は絶大です。

ゆるキャラ「吉田君」 島根県のスーパー親善大使に

「ゆるキャラ」という言葉知っていますか?
「ゆるいキャラクター」を省略した言葉で地方公共団体などが、名産品の紹介やイベント、町・村おこしなどの為に作り出したキャラクターのことです。

島根在住FROGMAN(蛙男商会代表)という人の「秘密結社 鷹の爪」という短編アニメがあります。テレビ朝日系列の深夜放送で人気を博したようです。そのアニメの登場人物「吉田君」(島根県吉田村出身)が島根県のスーパー親善大使に任命されたようです。
島根県のゆるキャラ「吉田君」の誕生です。宮崎ブームの次は島根ブームがおきてほしいですね。


youtube(動画でご覧になれます)
 http://jp.youtube.com/watch?v=Sm0kbjhuuYQ

蛙男商会
  http://www.kaeruotoko.com/

2008年5月21日水曜日

お不動さん




離島で週末プチ修行のホームページやちらしなどで使用しているこの写真は、「不動明王」と呼ばれる仏像です。お不動さまとして知られ多くの人々に拝まれています。
慈悲深い顔をした仏像が多いのですが、この不動明王はとても恐ろしい形相をしており、目くじらをたててにらんでいるように見えます。なぜでしょうか?

人々を救うためには懐深い優しさも必要です。しかし時には厳しく叱りつけたりすることも大切であります。そのような父性的な役割がある仏像だからです。

今の過保護・過干渉な世の中には、とっても必要な仏様と感じるのは私だけでしょうか。

2008年5月20日火曜日

隠岐で大相撲

10月に隠岐の島町で大相撲巡業が行われることになりました。今日はその調印式。30年前、私が小学生の頃も巡業が行われていたようですが、全く記憶にありません。

現役力士、竹谷(三段目)と福岡(幕下)は隠岐の島町出身です。

モンスターハズバンド

今度はモンスターハズバンド出現!!!
最近クレームに対応するための本やテレビ番組をよく見かけますが、現場で対応する人はほんと大変ですね。

次はどのようなモンスターが登場するのでしょうか???

モンスタースチューデント、モンスターチャイルド、モンスターサラリーマン、モンスターOL・・・(笑)


<産婦人科>「モンスターハズバンド」が急増 妻に付き添い暴力・暴言
  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080520-00000012-maiall-soci

敵の敵は味方

最近読んだ本で伊坂幸太郎著「チルドレン」があります。そこに出てくる登場人物の発想がとてもユニーク?クレイジー?で頭がやわらかくなりました。


3人組の少年たちが1人の少年を取り囲み、今にも殴りかかろうとしていた。その時ちょうど通りかかった大人がいた。彼は少年たちに近づいていき「喧嘩は止めなさい」と注意した。当然3人組の少年はその大人に「うるさい、お前には関係ない」と言って怒り出した。
大人も少年たちには負けずに「うるさい、俺の言うことをきけ」と怒鳴った。そして急に振り返り、取り囲まれていた少年を殴り、その少年は倒れてしまった。

3人組の少年たちは皆、頭の中は「?」であった。もちろん殴られた少年も自分を助けに来たと思っていたのに思い切り殴られ「?」であった。大人はその場から離れていった。そして振り返り3人の少年に向かって「私の勝ちだ、早く帰れ、ガキ」と言った。
少年たちは頭の中が混乱していた。そしてなぜか殴られた少年を抱えあげて、4人でその大人から逃げるように去っていった。

このような発想はおもしろい。敵の敵は味方なのですね。



とにかく楽しめます。是非どうぞ。

2008年5月18日日曜日

なぞかけ

お坊さんとかけまして、朝刊とときます。
その心は今朝来て今日読む。
(袈裟着て経読む)

おあとがよろしいようで。

(笑点より)

2008年5月17日土曜日

曲がった松の木



曲がりくねっている松の木がありました。これをまっすぐにする方法を一休さんは教えてくれました。
それは、とても簡単なことでした。曲がりくねっている松の木を、曲がりくねっているまんまに見れば、松の木はまっすぐになるということでした。

まっすぐにと言われると、どうしても我々は強引にでもまっすぐにしようとしてしまいます。
しかし曲がったそのままを曲がったまま見れれば、それはまっすぐに見るということなのです。

仏教には物事を正しく見る「正見」(しょうけん)という言葉があります。正しく見ているつもりが、自分の思い込みなどによってできていないことが多いのです。

ありのままに見ていくということを大切にしていきましょう。

2008年5月15日木曜日

3つのT

悲しいとき、辛いとき、悩みを抱えている時などは「3つのT」がよいと言われています。

1.Tear 涙をながすこと
2.Talk 話すこと
3.Time 日にち薬

泣くという字はさんずいに立つとかきます。涙を流せばそのうち立つことができるのです。
悲しい・辛い・不安な気持ちなど人に話すことで少しは楽になるものです。
時間が苦しみを忘れさせてくれるのです。時間でしか解決できないこともあるのです。

2008年5月14日水曜日

隠岐騒動



今日は仕事で隠岐の島町へ。仕事が終わってから帰りの船まで少し時間があったのでちょっと散歩。興味深いものを発見。

隠岐には島の人たちの手によって、幕末の頃、独立政府が設立されました。もちろん、幕府や明治政府にも属しておりません。これは「隠岐騒動」と呼ばれています。
松江藩の武力による攻撃により81日間で崩壊しました。

2008年5月12日月曜日

お釈迦様の誕生日



今日は旧暦で4月8日、お釈迦様がお生まれになった日です。花祭りと言われている日がこの日です。最近は新暦で行われていますが、西方寺は旧暦で行っています。
毎年この日になると右手を上に左手を下にした「誕生仏」という仏像に柄杓を用いて頭から甘茶をかけます。

お釈迦様はお生まれになった途端、天と地を指差して、「天上天下唯我独尊」(てんじょうてんげゆいがどくそん)と言ったそうです。その様子を表しているのが誕生仏です。
小さいころ、甘茶をもらって飲んだ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

お釈迦様がお生まれになると、天にいる九匹の竜が現れ喜んで甘露の雨を降り注いだと言われておりその様子を模して甘茶をかけるようになったようです。

天上天下唯我独尊
 我々はひとつしかない命を頂いている尊い存在であるということ。

2008年5月9日金曜日

新橋SL



待ち合わせで新橋駅SL前を使いました。上の写真はSL前にあった看板です。
汽笛がなるとは知りませんでした。あともう少し待ち合わせ時間が早ければ聞けたのに。

2008年5月8日木曜日

地震

隠岐はめったに地震がくることはありませんが、東京にいるとよく地震はきます。昨夜も2回地震がありました。久しぶりに感じる地震、東京にいる頃は気にもしませんでしたが、さすがに驚き、2回目の地震は布団から出て逃げる準備をしてしまいました。

2008年5月6日火曜日

心落ち着くお寺



東京のど真ん中にあるお寺です。お寺の境内に一歩足を踏み入れると、時間の流れがかわっていきます。東京の中にあってもここだけは別の空間にいるように感じました。鉄筋で作られた本堂が多い中、ここのお寺は木造で風格も感じられます。自然豊かで、とても東京にあるお寺とは思えませんでした。
お寺の前を通る人も、ちょっと足を止めて境内に入ってくる人もいました。
こころ落ち着くお寺です。

みなさんも、ちょっと足を止めてお寺にお参りしてみてはいかがですか。

2008年5月5日月曜日

本の紹介

今日読んだ本を紹介します。



『後世への最大遺物   デンマルク国の話』 (内村鑑三著)

友人からすすめられた本です。やっと今日読むことができました。岩波文庫からでている本で100ページ程なのであっという間に読むことができました。
みなさんの後世への遺物は何でしょうか?何が後世に残せるでしょうか?そのあたりを実にわかりやすく説いています。講演で話したことが一冊の本になっており、前半は何が後世に残せるのか具体的に説いており、後半の「デンマルク国の話」では前半で説明したことが実践されている実話を紹介しています。生き方に悩んでいる人や学生にはおすすめです。




『となりのクレーマー 「苦情を言う人」との交渉術』 (関根眞一著)


お客様相談室で苦情処理をしていた著者が、これまでの経験をさまざまな事例を紹介しながら、どのように相手と交渉するのか説明している本です。自分の感情を抑えつつ、いかに冷静に対応するか、押したり、引いたりと、お見事な対処法でした。また接客の奥深さも知ることができました。

現代は感情労働の時代とも言われています。自分の感情をコントロールしながらいかにして接客、サービスを提供していくのか、さまざまな職種でもっとこれから要求されていきそうですね。


2008年5月3日土曜日

修行

昨夜寝ていると急に目がかゆくなりました。そんなにかいていませんが、両目が腫れてしまいました。途中で起きてかゆみ止めを塗ったのですが、今朝は片目が見事に腫れていました。
虫にでもかまれたのでしょうか???

連休も後半。来週は遠くへ修行に行こうと計画中。しかしGWだけに、飛行機も新幹線もバスも満席でした。 なんとか行きたいのですが・・・。

本当に修行ですか?とよく言われますが、もちろん修行ですよ。
とても便利な言葉です(笑)

2008年5月1日木曜日

悩みとともに



仏教では誰でも仏になる種(仏性)をもっていると考えます。それを育てていくのが仏教の目的でもあります。そして仏性以外に我々がもっているもの、それは煩悩です。それが邪魔するためになかなか仏性は表にでてきません。

「如来蔵経」という経典にはこの2つの関係を説明した話が載っています。

そこでは煩悩をミツバチ、仏性を蜜に喩えています。
蜜(仏性)を手に入れるためにはミツバチ(煩悩)を追い払わなければならず、しかしミツバチ(煩悩)を殺すと次回に蜜(仏性)を手に入れることはできません。よってミツバチ(煩悩)はそのままにして、蜜(仏性)を得ることを考えなくてはいけません。

お見事な喩えです。私は次のように考えてみました。
煩悩を『悩み』に、仏性を『よりよく生きたい自分』に置き換えます。
よりよく生きようとすると、そうでないと困るから必ず悩みが付きまとってきます。
しかし、その悩みをとろうとせずに、そのままにして、生きていくということです。

煩悩であれ、悩みであれ、悪いものとしてとらえがちですが、そうではなく、それらと共存していくことも大切だと思っています。



参考文献 「お寺の経済学」 中島隆信著 東洋経済新報社