2009年11月29日日曜日

12月のことば

気は長く、心は丸く、腹立てず、人は大きく、己は小さく

これは達磨大師の言葉です。
もうすぐ師走。あわただしくなってきます。

気は長く、心は丸く、腹を立てずに(横にして)
自分自分というは捨てて
お陰お陰と謙虚にいきましょう。

2009年11月22日日曜日

折れてこそ

日本は畳む文化、西洋は吊るす文化であると言われています。
仕事上着物を着ることが多いのですが、大きい豪華な衣装は畳むと
とてもコンパクトになります。
修行時代着物をいつまでも吊るしていると
「早く畳め」と怒られたものです。

畳むということは折り目やけじめをつけるということであり
そこから躾というルールが生まれたそうです。

先日オバマ大統領が天皇陛下を訪問した際に
握手だけでなく、同時に深々とお辞儀をしていたと話題になっていました。
その角度があまりにも深すぎるとアメリカでは問題になっていたようですが。

他文化を受け入れる大統領の姿勢はすごいと思いました。
お辞儀は、深々と頭を下げ自分を折り畳む姿勢です。
折れるということは、色々な物を受け入れることができるということです。

どの国の指導者もこのような姿勢が取れていくと
世界も平和になっていくかもしれません。

2009年11月15日日曜日

心を失っても平気な人

世の中には物を失ったとき

血眼になって探すが

心を失っても 

平気でいる人が多い

          舟橋一哉


島根県立大女子大生の事件は悲惨な結末となりました。
葬儀の様子が放送されていました。
本人のことを知らないお婆さんが涙を流されていたのがとても印象的でした。

人のことを想うことができるものすごいものが心です。
心はだけはいつまでも忘れてはいけません。

2009年11月11日水曜日

欠航で思うこと

今日は隠岐汽船も内航船も終日全便欠航となりました。
波の高さは6メートルで波浪警報がでています。

今日は隣の島で仕事でしたが、
どんなに行きたくても、あるいは行かなければいけなくても
ただただあきらめるしかありません。

「思いどおりになるものだというところに迷いがある」(安田理深)

思い通りにならないという前提に立つと、仏の心に近づくかもしれません。
この言葉をかみしめて、不便さを愉しみたいと思います。

2009年11月9日月曜日

「悪いと知りながら犯す罪」と「悪いと知らないで犯す罪」はどちらが恐ろしい?

お釈迦様はお弟子さんに次のように質問をした。

「悪いと知って犯す罪と、悪いと知らないで犯す罪とどちらが恐ろしいのか」

お弟子さんは、

「悪いと知って犯す罪の方が恐ろしいです。
 悪いと知らないのだから、仕方がありません。」

と答えました。


するとお釈迦さんは

「焼火箸だと知って握る人と、焼火箸だと知らないで握る人では、
 どちらがひどい火傷をすると思うか」

と尋ねられました。

お弟子さんは

「もちろん、焼け火箸と知らないで握った人の方が、ひどい火傷をします」

と答えた。

お釈迦さまは

「焼けた火箸だと知っていて握るのと同じように、
 悪いと知っていて悪いことをするのは少し控え目になる。
 しかし悪いと知らずして悪い事をする場合
 間違っていないと思い込みがあり、躊躇することもないために
 恐ろしいのだ。」

とお釈迦様は答えました。
お弟子さんは、はじめの質問に対する自分の答えが間違っていることに気付きました。


大麻・覚せい剤の乱用、結婚詐欺、島根県立大学の事件など、最近は「罪の意識」がないと言わざるを得ない事件が多いように感じる。仮に悪いことだと思っていたとしても、欲望にとらわれ過ぎてしまい、「悪い」という感覚が見えなくなっているのかもしれない。

2009年11月8日日曜日

イケメン仏像



イケメンの仏像として話題となっている阿修羅像(奈良・興福寺蔵)です。
阿修羅ファンクラブや公式ソングそして阿修羅フィギアまであり、かなりの人気となっています。

テレビや写真からでしか見たことはありませんが
それぞれのお顔は何か引きつけられる表情をしています。
何とか機会を作って見に行きたいと思っています。

阿修羅像についての動画です。
 NHK ワンダー×ワンダー「阿修羅 天平の謎を追う」

2009年11月5日木曜日

仏教と経営

経営という言葉。
実は禅のお寺から生まれた言葉なんです。

「経」という意味は、布を織る時の縦糸を表し、人としての筋が縦に通っているという意味。

「営」は人としての筋を日々の営みに体現していくことです。

テレビをつけると「申し訳ございません」と頭を下げる企業の幹部たち。
ただ上から下に命令するだけが経営ではないのです。

人としての筋道を外れることなく運営していかくなくてはなりません。

2009年11月4日水曜日

四苦八苦

この言葉は仏教用語からきています。

四苦とは生老病死の苦しみのことで
誰でも避けて通れない宿命を苦しみととらえています。

①生まれる苦しみ、あるいは生きることの苦しみ
②老いることの苦しみ
③病の苦しみ
④死の苦しみ

お釈迦様は更に4つの苦しみがあると分析しています。

①愛別離苦
 愛する人と分かれる苦悩 

②怨憎会苦(おんぞうえく)
 うらみ、憎む人ともこの世では会わなくてはならない苦悩

③求不得苦(ぐふとくく)
 求めたものが自分の思うように得られない苦悩

④五陰盛苦(ごおんじょうく)
 心や身体が自分の思い通りにならない苦悩
 頭では分かっているが心身が思うようにならない苦悩

この4つを最初の四苦と合わせて四苦八苦と言います。
我々は毎日四苦八苦して生きているのかもしれません。

2009年11月1日日曜日

楽しみをみつける力

『晴れた日は晴れを愛し、雨の日は雨を愛す。
楽しみあるところに楽しみ、楽しみなきところに楽しむ』

(吉川英治)

刑務所に入っていた作家の安倍譲二さんは
毎日刑務所で楽しみを見つけて生活していたそうです。
そして安倍譲二のお母さんは
面会に行った時、あなたのおかげで普段見れない
刑務所の中を見ることができてよかったよと言ったそうです。

どんな状況でもその中から楽しみを見つける力は必要であり
その力は生きる力にもつながっていくと思います。

今日は終日雨の予報ですが、みなさんはどんな楽しみを見つけますか?