2010年4月25日日曜日

相手に応じて・・・

一歳の子を病死させた母親は
「どなたかこの子を生き返る薬をください」と必死になって叫び、街中を走り回っていました。するとお釈迦様に出会い次のように言われました。

「わたしが薬をあげよう。それには芥子の種が必要だから探してきてほしい。ただし、それはこれまで一度も死者を出したことのない家からもらってこないといけません。」

「ありがとうございます。今から探してきます。」と母親は家々をまわりはじめました。

どこも芥子の種はあるものの、死者を出している家ばかりでした。
回っているうちに、死者を出していない家はないことがわかり
誰もが悲しみを背負いながら生きているということを体感しました。

母親はお釈迦様の所に行き、
「芥子の種は必要ありません。この子を葬ってやろうと思います」と伝えました。


相手によって伝え方を変え、その人の心に働きかけ響かせることができるのがお釈迦さまのすごいところです。
人に伝える時はどうしてもワンパターンになりがちです。
相手をよく見て考えてから伝えることをしていきたいものです。

2010年4月20日火曜日

まさか

登り坂に下り坂そしてまさかと、人生には3つの坂があるとよく言われますが
昨日はまさに「まさか」の日で、かなり驚きました。

私にとっての「まさか」でしたが、相手にとってはわかりません。

登ったり、下ったり、まさかがあったり
ジェットコースターのようだから面白いのかもしれません。
今度はどんな坂が待っているのでしょうか?

2010年4月14日水曜日

ぞうきんの心

ぞうきんは 

他のよごれを いっしょうけんめい 拭いて

自分は よごれに まみれている

             (榎本栄一)

汚れにまみれていますか?
他のものに汚れを押しつけて
自分だけ綺麗になろうとしていませんか?

自分だけ汚れを背負って
他を綺麗にする雑巾こそ、仏様かもしれませんね。

2010年4月12日月曜日

むずかしいことをやさしく

むずかしいことをやさしく,

やさしいことをふかく,

ふかいことをおもしろく,

おもしろいことをまじめに,

まじめなことをゆかいに,

ゆかいなことをいっそうゆかいに

         
        (井上ひさし)

井上ひさし氏の訃報が流れ、新聞などでは同時に上の言葉が紹介されていました。

むずかしいことは自分の血となり肉とならなければやさしくは言えないもの。
自分がはっきり理解していない時はついつい自分を守るために難しい言葉を使ってしまいます。
今は様々なヨコ文字があふれかえっています。
現代風に言うのもわかりますが、伝えるという目的を忘れてはいけませんね。

2010年4月5日月曜日

小才・中才・大才

江戸幕府将軍家の兵法指南役を務めた柳生一族の家訓に次のようなものがあります。


・小才は、縁に会って縁に気づかず。

・中才は、縁に気づいて縁を生かさず。

・大才は、袖振り合う縁をも生かす。


人に生かされ、生かしながら生活しているのが人間です。
つまり人と人の間で我々は生きているのです。
年度が変わり、春は学校や職場で新しい出会いの多い時期。
出会いを大切に、縁を生かしていきましょう。

2010年4月2日金曜日

4月のことば  ~人間に会うことが難しい~

人間がこんなに多いというのに 

なんと人間に会うことが難しい

           (米沢英雄)


今の世の中、心に突き刺さる言葉です。

どんなに携帯やパソコン上に人があふれかえっていようとも
自殺者が後を絶たない時代は、孤独を抱えている人が多いのではないでしょうか。

もっと身近にいる人とのつながりを大切にして
顔の見えるコミュニケーションをしなくてはいけません。