極楽の世界には共命之鳥(グミョウシチョウ)と呼ばれている鳥がいます。
一つの胴体に2つの頭を持つ鳥で、2つの頭はそれぞれ別々の心をもっています。
あるとき、片方の頭は
「隣に頭がなかったら、俺はもっと餌を独り占めにできる」と思いました。
そして隣の頭の鳥に毒を食べさせ殺してしまいました。
しかし身体は一つなので、もう片方の鳥も死んでしまいました。
そのような事件から他の共命之鳥は
「他を滅ぼす道は己を滅ぼす道、他を生かす道こそ己の生かされる道」
と鳴き続けています。
この共命之鳥は、我々の姿かもしれません。
今よりもお金持ちになりたい、もっと幸せになりたいと思いがちです。
この言葉の裏には、自分だけがという言葉は隠されていませんか?
無意識に自分だけ幸せになり、他の人は不幸でもよいと思っているかもしれません。
結局このような考えは、不幸は他人へ、そして自分だけがHappyとなります。
我々はいつも周りの人の幸せを考えることなど出来ないのかもしれません。
ついつい、自分が自分がとなってしまうのです。
だからこそ、この鳥が愚かだとは言えないのです。
今の世の中、他人の痛みにもっと敏感になり、自分のことのように
考える姿勢がとても大切なのかもしれません。
最近の酒井法子容疑者の覚醒剤の事件。別に彼女のファンではありませんが
連日彼女を叩く報道がされています。確かにしたことはよくないことです。
しかし、自分とはまったく関係のないことのようにして叩くことよりも、
手を出さないようにするためにはどうしたらよいのか、覚醒剤の危険性、
誰でもありうるということを前面に押し出して報道して欲しいと思います。
「他を滅ぼす道は己を滅ぼす道、他を生かす道こそ己の生かされる道」と
いつも共命之鳥は鳴き続けていますので。
2 件のコメント:
仏教は奥が深いですね。
私は素人なので、「ボクらの仏教」という本をまず読んでみようと思っています。
コメントありがとうございます。
生活と結びつけて考えることが大切だと思っています。
コメントを投稿