2008年2月29日金曜日

頭の中の隙間

将棋で有名な棋士・羽生さんは、頭の中に隙間をつくることを大切にしているという。しかしながら、生活していると、不安や迷い、雑念が頭にこびりついて離れなくなる。そうすると頭の中に隙間がなくなり、固まってしまい、よい発想はうまれない。隙間ができると、これまでの固定化された見方から離れることができ、新たな考えが浮かんでくるそうである。

プロレスラーは試合中に首をしめられたら、とにかくもがくそうである。もがけばそこから隙間ができ、逃げることができるからだ。

我々は何かにとらわれていきている。仕事であったり、お金であったり、異性であったり・・・しかし、それにどっぷりつかると物事が正しく見えなくなる。隙間のない状態で呼吸困難に陥ってしまうのだ。

こんな昔話がある。町でとても頭のよい人がお坊さんに教えを乞いにいった。お坊さんはその人にお茶を注ぎ、湯のみにお茶があふれてもお坊さんは注ぎつつけた。その人はこぼれていますよ、とお坊さんに注意したがお坊さんはそれを聞き入れない。そしてお坊さんはこういった。あなたの頭の中には知識がたくさん詰まっています。いくら私が教えても、すぐこぼれてしまう。あなたに必要なことは頭の中を空っぽにすることだと。

空っぽまでとはいかないが、頭の中に隙間をつくることは大切なことであると思う。お寺での修行はそれを可能にするよい方法です。
週末にお寺で修行して、頭の中に隙間をつくり、日ごろのとらわれからちょっと離れてみてはいかがですか?


ホームページ http://www.ama-shugyou.com/

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1 件のコメント:

スタッフ さんのコメント...

「カラッポの復権」という言葉いいですね。
都市の中で見通しのきく空間に出会うと確かにホッとしますね。
頭の中に隙間がなくなったらお寺で是非隙間作りを。
素敵なコメントありがとうございました。