新年明けましておめでとうございます。
今年も当ブログをよろしくお願いいたします。
今年初のブログは「野鴨の話」です。
以下 『Tワトソン・ジュニアの「企業よ、信念をもて」』より引用です。
『IBMで我々はしばしば、我々の行動を‘野鴨’に例えて話をする。
この教訓はデンマークの哲学者ゾレン・キェルケゴールの話からきている。
キェルケゴールは、毎年秋大きな集団を作って南方に飛び去る
野鴨を観察したジーランド海岸に住む人の話を書いている。
この人は慈悲深い人で、近くの沼に野鴨の為にエサを与えていた。
しばらくすると、鴨のうちの幾羽かは南方へ飛び去ろうとしなくなった。
この人の与えるエサを頼りにして、デンマークで越冬するようになったのである。
だんだんこの鴨達は飛ぶ事が少なくなってきた。
野鴨が帰ってくる時、この鴨達はこれを迎える為に空を旋回するのだが、
すぐに沼のエサ場に舞い戻るようになった。
三、四年の後には、この鴨達はすっかりだらしなくなり、
飛ぶ事さえ難しい程太ってしまった。キェルケゴールは言う。
一.野鴨を馴らす事はできよう。
しかし、慣らした鴨を野生に返す事はできないと。
もう一つ、馴らされた鴨はもはやどこへも飛んでいく事はできない、
ともいえよう。
ビジネスには野鴨が必要なのである。
そしてIBMでは、その野鴨を馴らそうとはけっしてしない。』
何気ない優しさ、小善が、鴨を死に追いやりました。
野生の力を失わないようにすることが本当のやさしさであり
一見冷たい、非情なようなことでも、大善につながっていくのです。
作家三浦綾子さんも同じようなことを言っています。
ほんとうに人を愛するということは、
その人が一人でいても
生きていけるようにしてあげることだ。
(『道ありき』三浦綾子著)
上司と部下、親子など様々な人との関係の中でこのことは言えるのでは
ないでしょうか。
大善をしていますか?
大善をしてくれる人が身近にいますか?
小善をしていませんか?
小善をされて喜んでいませんか~?
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