お釈迦様はお弟子さんに次のように質問をした。
「悪いと知って犯す罪と、悪いと知らないで犯す罪とどちらが恐ろしいのか」
お弟子さんは、
「悪いと知って犯す罪の方が恐ろしいです。
悪いと知らないのだから、仕方がありません。」
と答えました。
するとお釈迦さんは
「焼火箸だと知って握る人と、焼火箸だと知らないで握る人では、
どちらがひどい火傷をすると思うか」
と尋ねられました。
お弟子さんは
「もちろん、焼け火箸と知らないで握った人の方が、ひどい火傷をします」
と答えた。
お釈迦さまは
「焼けた火箸だと知っていて握るのと同じように、
悪いと知っていて悪いことをするのは少し控え目になる。
しかし悪いと知らずして悪い事をする場合
間違っていないと思い込みがあり、躊躇することもないために
恐ろしいのだ。」
とお釈迦様は答えました。
お弟子さんは、はじめの質問に対する自分の答えが間違っていることに気付きました。
大麻・覚せい剤の乱用、結婚詐欺、島根県立大学の事件など、最近は「罪の意識」がないと言わざるを得ない事件が多いように感じる。仮に悪いことだと思っていたとしても、欲望にとらわれ過ぎてしまい、「悪い」という感覚が見えなくなっているのかもしれない。
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