本当に気にしていないのだろうか?
これは、気にしていないということを気にしていて
まだそこにとらわれている。
「とらわれ」や「こだわり」そして「かたより」から解放される
とはどういうことなのでしょう?
面白いことが書かれてあったので引用します。
世間体を気にしない、
まったくの自由人は、
それが自分のライフスタイルだと思い込むことで、
自分の体裁を気にしている。
格好をつけるのが嫌いだ、という人間は、
格好をつけないことが、格好の良いことだと思っていて、
つまり、格好をつけている。
他人に干渉するな、と求することは、
そういって、他人に干渉している。
自分が特別だと思っている、それ自体が特別ではない。
意識とは不自由なものだ。
こうして、自分のアイデンティティは、素直な思考によって不可逆的に軟弱になっていく。
最も効果的な防御とは、考えないこと。
(「詩的私的ジャック」より 森博嗣著)
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